高度不妊治療

生殖補助医療(ART)

生殖補助医療(ART)

自然妊娠や一般不妊治療で結果が得られない場合、次のステップとして生殖補助医療(ART)があります。ARTとは、精子と卵子を一度体外に取り出し、受精から初期発育までを人工的な環境下で管理する高度な医療技術です。卵管閉塞で精子と卵子が出会えない、重度の男性不妊で受精が困難など、従来の方法では妊娠が望めないケースでも、ARTなら可能性が開けます。

充実した設備

倒立顕微鏡

受精操作や胚の処置に使用します。

培養器

体内に近い環境で胚を培養しながら、一定時間ごとに内蔵されたカメラで胚の発育を撮影、確認できる培養器です。

ミューラー管ホルモン(AMH)検査

卵巣にも年齢があります。卵巣年齢は実年齢と同じとは限らず、かなり個人差があります。血液中の抗ミューラー管ホルモンを測定することで、卵巣年齢が診断できます。当院で不妊治療を受けられる場合には、原則として全ての方にこの検査を受けていただいています。

卵巣年齢が若いと妊娠しやすく、40歳近くなっても妊娠できる可能性が高いのですが、逆に卵巣年齢が高いと妊娠しにくく、20代であっても妊娠率は低下します。卵巣年齢が高いと、不妊治療の際に排卵誘発剤などの薬剤や注射に対する反応が不良になるため、卵胞ができず、成功率が低い、または、治療を断念せざるを得ない場合があります。さらに、若くして閉経してしまう早発閉経や若年性更年期障害になる可能性も高くなります。

抗ミューラー管ホルモンは、卵子の成長過程で分泌されます。そのため、閉経が近付くにつれて減少していきます。この数値を測定することによって、卵巣に残された卵子の数や質を推定します。これにより、今後の妊娠・出産のチャンスがどの程度残されているかを予測する助けとなります。

採卵

排卵の直前に卵巣から卵子を採取します。
通常卵子は1カ月に1回1つの卵子が大きく成長しますが、薬剤で卵巣を刺激して卵子を複数個成長させ採卵します。
卵巣の刺激方法は低刺激から高刺激までいくつかありますので、医師と相談の上、一人ひとりにあった方法を決定していきます。

受精

体外受精

子宮内から取り出した卵子を体外で受精させ、その受精卵を培養した後に子宮に戻す方法です。排卵誘発剤や排卵をコントロールする薬を使い、卵巣内の卵胞から卵胞液ごと卵子を採取します。採卵に合わせて採取した精子を1つのシャーレに入れて、自然に任せて受精させます。受精卵(胚)を培養液の中で育て、4~8分割したら子宮内に戻します。着床しやすい子宮内環境を作るため、黄体ホルモンの補充を行います。

培養士がコロナに感染した場合培養士がコロナに感染した場合

当院は胚盤胞培養士の人数が限られており、培養士がコロナに感染した場合は体外受精を中止させていただく場合がありますのでご了承ください。なお、それまでかかった費用は全額返金させていただきます。

顕微授精

体外受精とほとんど同じ流れですが、体外で精子と卵子を受精させる方法が異なります。顕微授精では、顕微鏡で確認しながらピペットを使って卵子の中に直接精子を注入します。男性不妊、受精障害に適用します。当院では電動マニピレーターを使うことで、より正確に精子を注入しています。

培養

受精した卵子(受精卵)は、特殊な培養液の中で大切に育てられます。胚培養士が24時間体制で温度、湿度、pH、ガス濃度などを厳密に管理し、胚にとって適切な環境を維持します。定期的に胚の発育状況を観察し、細胞分裂の速度や形態から、生命力の強い胚を選別するのが基本的な流れです。この評価は移植する胚の選択において重要な指標となります。

胚凍結

すべての胚を新鮮胚移植で使用するのではなく、余剰胚や移植に適さない周期の胚を凍結保存します。凍結により、将来の妊娠機会を確保できるだけでなく、母体の状態が適切な時期に移植を行うことが可能です。

胚移植

体外で育てた胚を子宮内に戻す、ARTの最終段階です。移植のタイミングと方法の選択は妊娠率に大きく影響します。

新鮮胚移植

採卵と同じ周期内で培養した胚を移植する方法です。胚の凍結・融解というプロセスを経ないため、理論上は最も自然に近い状態での移植となります。ただし、卵巣刺激により子宮内膜の状態に問題がある場合や、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクがある場合は適しません。母体と胚の状態を総合的に判断し、新鮮胚移植の適応を決定します。

凍結・融解胚移植

採卵周期に凍結保存しておいた胚を、別の周期に融解して子宮に戻す方法です。卵巣刺激の影響を受けない周期でホルモン補充療法や自然周期を活用し、子宮内膜を最も良い状態に整えてから移植できるため、着床率が高まる可能性があります。新鮮胚移植で妊娠に至らなかった場合や2人目以降を希望する場合に、再度の採卵なしで妊娠にチャレンジできます。ただし、胚の凍結・融解の過程で、ごく一部の胚がダメージを受ける可能性があります(現在の技術では生存率は非常に高いです)。また、凍結・融解の費用がかかります。

アシステッドハッチング

胚移植の際に透明帯の1部を開孔して着床率の向上を図ります。胚盤胞移植では、レーザーによるアシステッドハッチングができない場合があります。その場合には、酸性タイロードを用いてアシステッドハッチングを行います。

高濃度ヒアルロン酸含有培養液

ヒアルロン酸はもともと体内に存在する高分子物質で、関節の潤滑剤や皮膚の保湿成分として知られています。生殖医療の分野では、卵胞液や卵管液、子宮内膜液などにも自然に存在し、胚や子宮内膜にとって重要な役割を果たすと考えられています。高濃度ヒアルロン酸含有培養液は通常の胚培養液よりも高濃度のヒアルロン酸を含んでいます。この培養液は、胚を子宮に移植する直前に用いられ、胚をこの培養液に浸してから移植します。

卵子凍結を行っています

結婚の予定はないけれど、将来子どもを持ちたいと考える女性にとって、卵子凍結は選択肢の一つです。卵子凍結は若く健康な卵子を採取して凍結保存しておくことで、将来の妊娠に備える方法です。
加齢とともに卵子の数と質は低下するため、若いうちに卵子を凍結しておけば、将来の出産年齢が高くなっても妊娠の可能性を高めることができます。キャリア形成やパートナーとの出会いのタイミングなど、様々な理由で出産時期を迷っている女性にとって、卵子凍結は心のゆとりと選択肢を与えてくれます。

「授かりたい」を諦めない不妊治療

一般不妊治療から高度不妊治療まで幅広く対応
  • 1

    不妊治療から出産まで
    トータルに行える体制

  • 2

    体外受精や顕微鏡授精を可能とする
    充実した設備

  • 3

    カウンセリングを重視しています

  • 4

    将来の妊娠に備えるための卵子凍結

  • 5

    精子や卵子の取り違い防止
    のための取り組み

  • 6

    精子や卵子の第3者提供や
    代理母などにも対応

不妊に関するあらゆるご相談にお応えし、出産までトータルにサポートしているクリニックです。適切な治療を行うため、生殖補助技術が必要な体外受精から顕微授精まで、お2人に合わせた治療法をご案内いたします。また、生活指導や妊活ビクスなどを行っております。

当院の不妊治療について

不妊治療には2つの治療方法があります

  • 排卵誘発やタイミング法、人工授精など、身体への負担が比較的少ない治療法です。お一人おひとりに寄り添い、自然な妊娠を目指します。

  • 体外受精や顕微授精など、専門的な技術を用いて妊娠をサポートする治療です。様々な原因に対応し、ご夫婦の希望を叶えるお手伝いをします。

お問い合わせ

048-641-8077

受付時間は午前8:45~12:00、
午後15:45~18:30です。

診療時間
日/祝
9:00〜12:00
16:00〜18:30

木曜は11:00受付終了、午後は休診です。
土曜は不妊外来・腫瘍外来中心となります。
※初診受付時間は午前は11:30、午後は17:30までです。
※月・水(第3を除く)・金の外来は20:00までです。なお、18:30以降は男性医師による診療となります。

休診日 木曜午後、土曜午後、日祝